皮膚美容にも期待?!亜鉛の働き○

美容や化粧品の話題で「ミネラル配合」という言葉がよく出てきます。

ミネラルは私たちの身体のなかでさまざまな役割を担っていますが、美容においてはどのような効果があるのでしょうか。

ここでは、ミネラルのひとつである亜鉛について紹介します。

 

亜鉛とは

亜鉛は周期表12族、原子番号30の金属元素です。大昔から銅との合金「真鍮」として用いられてきたほか、電池やめっきにも利用されてきました。

生体内では、成人の体内で約2g存在し、鉄の次に多い必須微量元素(生物の体内に保持されている量が微量でありながら、生命活動に欠かせない元素)です。

亜鉛は、100種類を超える酵素の構成要素として、免疫機構、傷の回復、精子形成、味覚感知、子供の成長などにおける、生体内のさまざまな反応に関わっています。

 

皮膚美容でも注目されている亜鉛

身体の老化には活性酸素が深く関わっていることはご存知でしょうか。

活性酸素は、酸素呼吸をすることにより細胞のなかで発生し、癌や生活習慣病、老化などの原因だといわれています。

活性酸素によって皮膚表面の脂質やたんぱく質が酸化され、くすみや色素沈着、しみ、シワの原因になっているのです。

紫外線を浴びると、皮膚のなかでは活性酸素の発生が促進されてしまいます。

 

この皮膚の老化を防ぐために注目されているのが亜鉛です。

亜鉛は酸化亜鉛という形で化粧品の中に入っています。

酸化亜鉛は白色の粉末で、紫外線を跳ね返す働きがあり、紫外線による活性酸素の発生を抑制することができます。このような働きのあるものを紫外線散乱剤といいます。

これに対して、紫外線のエネルギーを吸収する働きのある紫外線吸収剤と呼ばれるものがあります。

酸化亜鉛は、紫外線吸収剤と比べて光劣化や皮膚への刺激が少なく、日焼け止め、白粉、収れん化粧品などによく配合されています。

 

亜鉛が注目されているのは、酸化亜鉛の物理的に紫外線を防ぎ、活性酸素を発生させにくくする効果のためだけではありません。

体内で亜鉛は、メタロチオネイン(たんぱく質の一種)、グルタチオン(グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸からできるトリペプチド)、アスコルビン酸(ビタミンC)など、活性酸素を消去する作用のある物質の生成を促進させる役割を果たしています。

これらのことから、亜鉛には美白剤や抗老化剤としての役割が期待されているのです。

 

<参考記事>

ファルマシア Vol.48 No.3 2012 東京工科大学応用生物学部教授 正木仁氏「皮膚美容における亜鉛の働き」より(https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/48/3/48_KJ00009750056/_pdf/-char/ja

 

亜鉛を多く含む食品

亜鉛は体内では生成されないので、食品から取り入れる必要があります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、女性の1日の推定平均必要量は6mg/日、推奨量は8mg/日です。

では、亜鉛はどのような食品に多く含まれているのでしょうか。

 

亜鉛といえば牡蠣を浮かべる人も多いのではないでしょうか。

牡蠣は、可食部100gあたり、生牡蠣だと14.5mg、水煮だと18.3mg、くん製油漬缶詰だと25.4mg、フライだと11.9mgもの亜鉛を含みます。状態によっても含まれる量が異なりますね。ちなみにオイスターソースにも1.6mg含まれるようです。

他にも魚介類ですと、イカの塩辛11.8mg、からすみ9.3mg、さば節8.4mg、煮干し7.2mgなどに多く含まれています。

肉類だとビーフジャーキー8.8mg、豚スモークレバー8.7mg、牛ひき肉(焼き)7.6mg、牛もも肉(皮下脂肪なし、ゆで)7.5mg、豚レバー6.9mgなどに多く含まれます。

その他に、小麦胚芽15.9mg、パプリカ(粉)10.3mg、パン酵母(圧搾)7.8mg、かぼちゃの種(いり、味付け)7.7mg、パルメザンチーズ7.3mg、ピュアココア7.0mgなども亜鉛が多く含まれる食品です。

 

上記に挙げた含有量はいずれも食品100gあたりに含まれる亜鉛の量なので、実際に一度に食べやすい量を考えると、牡蠣や肉類から取り入れるのが効率が良さそうです。

参考までに、牡蠣のレシピをいくつかご紹介します。

牡蠣のオイル漬け

https://cookpad.com/recipe/304884

 

牡蠣と生姜の炊き込みご飯

https://cookpad.com/recipe/1266809

 

牡蠣のガーリックソテー

https://cookpad.com/recipe/453090

 

牛肉のレシピはこちらです。

 

ビーフシチュー

https://www.lettuceclub.net/recipe/dish/4201/

 

ローストビーフ

https://cookpad.com/recipe/1145363

 

亜鉛の欠乏症・過剰症

食物繊維やフィチン酸(穀類・豆類に多い)、食品添加物などが亜鉛の吸収を妨げ、亜鉛が体内で欠乏することがあります。

亜鉛は生体内の多くの反応に関わっているため、不足した場合には、味覚障害、精子形成の減少、成長障害、無月経、貧血、皮膚炎、免疫機能の低下など、さまざまな症状が出ます。 

また、通常の食生活で亜鉛の過剰摂取が問題となることはありませんが、サプリメントの摂取などにより継続的に過剰摂取すると、めまい、吐き気、銅や鉄の欠乏症(亜鉛が銅や鉄の吸収を妨げるため)、貧血、下痢などの問題を引き起こします。

 

まとめ

亜鉛は生体内の実に多くの反応に直接的・間接的に関わっています。

その中でも、身体の酸化を防ぐさまざまな酵素を作ったりその作用を助けたりする働きが、皮膚美容においても注目されています。

また、酸化亜鉛という白い粉になると、紫外線を跳ね返すという物理的な効果も期待できます。

このような体にとって大切な亜鉛が不足しないように気をつけていきましょう。

 

>>参考記事<<

 

<亜鉛について>

https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/48/3/48_KJ00009750056/_pdf/-char/ja

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/亜鉛

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhps1966/25/3/25_3_269/_pdf

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041733.html

 

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/微量元素

 

https://fooddb.mext.go.jp

 

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

 

<活性酸素について>

https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/9/3/9_164/_pdf

 

<メタロチオネインについて>

http://p.bunri-u.ac.jp/lab11/research/MT.html

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/メタロチオネイン

 

http://www.phar.agu.ac.jp/lab/pharm_heal_sci/page2/page26/page15/page15.html

 

<グルタチオンについて>

https://ja.wikipedia.org/wiki/グルタチオン

 

https://www.orthomolecular.jp/nutrition/glutathione/

 

https://www.nips.ac.jp/sp/release/2013/01/post_233.html

 

<アスコルビン酸について>

https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/9/3/9_164/_pdf

 

https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?アスコルビン酸

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミンC

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/アスコルビン酸

 

 

 

オススメ記事

新着記事

カテゴリー別