秋に思う・・・

紅葉を見ると、日本人に生まれてよかったと思います。
もちろん、世界中に紅葉はありますが・・・

 

桜見にしても、紅葉狩りにしても、その四季の移ろいを歌にたくせる大和心が好きです。

 

「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」
40歳年上の良寛を、師と慕い献身的な看護をした貞心尼に捧げた歌です。

 

相手に、すべてをさらけ出せる。それは、愛かもしれません。
恋は下に心があるから下心、愛は真ん中に心がくるから真心と言われます。

 

相手の良いところに惹かれ燃え上がるのが恋です。
だから、相手の弱さや愚かさを見て終わるのが、恋の儚さかもしれません。
逆に、相手の弱さや輝かない姿を見ても、なおも愛おしく感じる深さが愛なのかもしれません。
ですから相手がシワシワにヨボヨボになっても愛せるのが愛です。
そして、愛には家族愛、友愛、師弟愛、博愛と変幻自在に変化するのです。
逆に恋にはバリエーションがありません。

 

でも、どちらが良いか悪いかとも言えません。
なぜなら、恋は「燃えるような」と言われるように激しいものがあります。
だから、それが燃え上がると恋人のために命も惜しくないと危険なこともやってのけます。

 

ロミオとジュリエットのように相手の死を知って、相手を追いかけて死を選ぶ激しさがあります。

 

それが、反転すると恋人を自分だけのものにするために、殺人事件も起こります。
それは、この「燃えるような恋」の恐ろしい側面でもあるのです。

 

相手の死を知っても、相手のためにも生き続ける必要があると信じ、あえて死に向かうのを留まるのが愛です。
また、愛には相手の幸せのために、自分が身をひいて、相手の幸せを祈ることもあります。
ですから愛は自己(エゴ)を超えます。

 

人生を愛することも同じです。ステキな出来事や、楽しい思い出だけを望むなら人生に恋しているだけかもしれません。
人生を愛するとは「裏も、表も」まるごと愛せることなのです。

 

哀しい別れ、傷ついた思い出も、すべて、今の自分になるためのプロセスだったと、愛しく思えた時に、良寛の裏も知り、表も知って、それでも人生は素晴らしかったと感じた瞬間に自分の人生を愛する、という境地に至ることなのかもしれません。
秋の夜長にそんなことを考えます。

 

プロフィール

衛藤信之

日本メンタルヘルス協会 心理カウンセラー
ブログ:  https://ameblo.jp/n-etoh
YouTube: http://www.youtube.com/c/mentaletoh

 

 

 

オススメ記事

新着記事

カテゴリー別