お家でできる簡単ヨガとその効果

YOGA(ヨガ、ヨーガ)とはインドを発祥とし、日本や中国など東洋で3000年以上前から行われてきた、生き方のための方法と考え方です。

日本には奈良時代に仏教の修行法のひとつとして入ってきました。禅宗の座禅も「ディアーナ=無」というヨガの瞑想を意味し、かの弘法大師もヨガで能力を開発したと言います。

ヨガはその後、近代では心身の健康に役立つものとして、ヨガの分野の中でもとりわけ体操や健康法としての側面がフォーカスされ、ヨガのその独特のポーズや美容法としてのイメージが広がりました。

しかし実は、ヨガはこれまで注目されてきたエクササイズ的要素だけでなく、日々の心身のバランスを整えるために肉体と精神を呼吸によって繋げ悟りの段階を目指す、非常に精神性の高い健康法です。

今回はそのヨガの基本となる呼吸法や考え方を日常で取り入れ、簡単にその効果を実感できるようにご紹介していきます。

ヨガとは?ヨガの目的と本質

ヨガを楽しむというだけなら、ストレッチや運動のひとつとして捉えても効果は実感できますが、本来ヨガは心身一体のもので日常の一部でもあります。

ヨガの世界は知れば知るほど、非常に深いものです。ですからヨガの本質を理解すれば、ただ「身体の凝りや歪みが治った」「痩せた」「スタイルが整った」と言うだけではなく、深い精神の安定も手に入れることができるのです。どうせヨガをするなら、そこまでたどり着きたいものではないでしょうか。

ヨガは本来、生命と自然と真理を「結ぶ」という意味を持ちます。ヨガの本質を簡単に表現するならば、「真理に目覚めて人間としての正しい生き方を見つめること」です。
ヨガは二つの自分「本当の自分(真我)」と「認識している自分(自我)」が一つにつながることを目的としています。

ヨガの語源はサンスクリット語の「ユジュ」で「軛をつける」という意味です。 軛とは、荷台を引く牛や馬の首の後ろにかける横木のことで、ヨガには「軛を装着する」つまり「結びつける」という意味があります。

つまり語源から具体的に読み解くならば、「牛馬を御するように心身をコントロールする」ということになります。瞑想によって精神を集中し、自らの身体的な感覚を身体の動きによってコントロールすることで、身体と心を深く結びつけることがすなわち「ヨガの目的」なのです。
ヨガの根底にはインド思想があります。
インドには「人間は何度も生まれ変わる」「現世での行いが来世に影響する」という「輪廻転生」の考えがあります。

現代にその思想を取り入れるならば、社会で生きていく中であらゆることを学び、その学んだことや身に付けたことを人々のために役立てながら精神的にも自己成長することがヨガの精神とも言えるでしょう。

ヨガの本質は瞑想にあり

 

多くの人はヨガと聞けば「ポーズ(アーサナ)」をとることだと思っているでしょう。ところが、ヨガの本質から言うとそれは間違いです。

ヨガのポーズはあくまで瞑想前の準備段階にすぎません。ヨガの本質はポーズの最中の精神統一やエクササイズ後の瞑想にあります。

ただ座禅を組み目を閉じて精神を集中させれば瞑想できるかというとそうではありません。
ヨガでは身体と心は表裏一体だと考えられいて、身体のどこかに力を入れると気持ちにも力みが生じ、また気持ちがたるめば身体もだらしなく緩むというようなことです。

ですから逆に、姿勢をコントロールすれば心もコントロールでき、より深く瞑想し、最終的にはヨガのひとつの境地である「真我(プルシャ)」に到達できると考られているのです。

この真我(プルシャ)に気づくアプローチが瞑想です。波打ち揺れ動く心(自我)を静め、その心の底に静かに潜む「真我」に気づき繋がっていると知ることに瞑想があります。さらにアプローチが進むと、真我(プルシャ)は大自然(宇宙、大いなるもの、母なる地球)の一部でありすべては同等で、真我と一つにつながることは大自然と一つになるのと同義だと体感します。知識として知るのではなく、身体の感覚を通じて体得するのです。

ヨガの種類と基本

ヨガの種類は一説によると25〜30種類以上にまで及ぶと言います。
日本で広まっているヨガは、その中でもおおよそ8種類程度です。

  • 運動量が多めで、中級者から上級者向けのヨガと言われている「アシュタンヨガ」
  • 運動量が多く発汗も高いため、運動不足を解消して強靭な身体をつくりたい方や、トレーニングを目的とした方向けの「パワーヨガ」
  • 肉体と精神の柔軟性を得て、リラクゼーション効果に加え、強靭さとスタミナの増進、体の歪みを正していくことに重きをおいている「アイアンガーヨガ」
  • 心と体の健康を高め精神状態を整え、スピリチュアリティを高める、呼吸法から太陽礼拝、12の基本ポーズ、瞑想などをバランスよく行う伝統的なヨガの一つである「シヴァナンダヨガ」
  • ポーズを途切れなく行い運動量がとても高い、全身の強化と集中力を高める「ヴィンヤサヨガ」
  • 伝統的なヨガの神髄を大切にしつつ、現代社会に合うように開発されたアメリカ発のヨガである「クリパルヨガ」
  • ゆったりした動きと呼吸に重点を置いた、座位や寝位が中心の「陰ヨガ」
    「ハ( ha )=太陽」「タ( tha )=月」という 2 つの言葉を組み合わせ「太陽と月 / 陽と陰 / 精神性と生命力」など1つに結ばれた陰と陽が織り成す「身体のパワー」を意味する力強いヨガで知られる「ハタヨガ」

などが日本でも主流のヨガと言えるでしょう。
中でも最も代表的な流派で、すべての基本とも言えるのが「ハタヨガ」です。「ハタ」は「力(ちから)」を意味しています。

内容は、アーサナ(姿勢)・プラーナーヤーマ(呼吸法)・ムドラー(手印や象徴的な体位)・クリヤーまたはシャットカルマ(浄化法)・バンダ(身体の締め付け)などの肉体的動作を通じて深い瞑想を行い、陰陽のバランスが取れたしなやかな肉体と精神を獲得するというものです。

美容やダイエット目的の若い女性の間で広まった「ホットヨガ」は、ハタヨガから派生したヨガのひとつです。

まずは呼吸法と正姿勢を覚えましょう

ヨガで最も大切な要素が「呼吸法」と「正姿勢」です。
ヨガでは「呼吸法」と「正姿勢」がすべての基本であり、その動作に重点を置きながらすべてのポーズを行います。この「呼吸法」と「正姿勢」が瞑想の基本にもなるのです。

ヨガスタジオやスポーツクラブで行われる一般のヨガでは、この「呼吸法」と「正姿勢」や瞑想の部分が省略され、身体のコントロールだけを行いがちです。

もちろんそれでも効果はじゅうぶんにありますが、本来はそのポーズや動作を通じて身体のコントロールを学び、瞑想状態から真我に到達して雑念や欲望を捨て去ることまでがヨガの本来の目的です。

正しい瞑想をするためには正しい呼吸と姿勢が大切です。この呼吸や姿勢について普段の生活の中で意識を持って過ごせば、ヨガが生活の一部となり、日々自然に過ごしているだけで、ヨガの精神を日常に取り込めるようになります。

ヨガの深い呼吸法は、乱れていた感情を平常心に戻し集中力を高めたり、全身に酸素をいきわたらせることによって細胞の活性化を促し、新陳代謝を高めたり、心身をリラックスさせ本来の能力である自己治癒能力や潜在能力を発動させる効果があります。

ヨガの正しい姿勢は、正しい呼吸を楽にし、リラックス感と充実感が得られ、精神的な安定や本来の自己の在り方を感じられるばかりか、身体の歪みが改善され筋肉や骨のバランスを良くする効果があります。

ヨガの基本の呼吸法

ヨガの基本の呼吸法は「鼻で吸う」ことと「腹式呼吸」にあります。しかし、呼吸法は一つではありません。ここでは、特に代表的なヨガの呼吸法とその効果をご紹介します。

・腹式呼吸

鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、鼻から息を出します。吐くときにはお腹をへこませる、ヨガの基本的な呼吸法が腹式呼吸で、丹田呼吸ともいいます。横隔膜を下げるように呼吸を行うので、多くの空気を取り込むことができます。

この呼吸法ではお腹の筋肉を動かすため、下がった横隔膜が内臓をほどよく刺激します。また、深い呼吸によって副交感神経が優位になります。便秘の解消や血行促進、インナーマッスルの強化、リラックス効果などが期待できます。

・胸式呼吸

鼻から吸って鼻から吐くのは腹式呼吸と同じですが、胸式呼吸は肋骨をめいいっぱい広げるようにイメージして行います。腹式呼吸よりも多くの筋肉を使うのが特徴です。

この呼吸法は交感神経を優位にする効果があるため、やる気が出たり、ポジティブに動きたい時、集中力を高めたりしたりする際に向いています。

・片鼻呼吸(ナディ ショーダナ)

片方の鼻の穴を手で塞いで、左右の鼻片方ずつ交互に呼吸をするというユニークな呼吸法です。片方の鼻から息を吸い逆側の鼻から息を吐き出す、という呼吸を数回繰り返します。

左鼻は副交感神経を、右鼻は交感神経を刺激するとされており、左右交互に呼吸を行うことで自律神経のバランスを整えたり、陰陽のエネルギーのバランスを整える効果があるといわれており、ストレス解消や高いリラックス効果が期待できます。寝る前に行えば、睡眠の質改善などにも効果があります。

また、他の呼吸は基本的にヨガのポーズと連動して行いますが、片鼻呼吸は呼吸単独で行えるのも特徴です。

以上、ヨガで行われている呼吸法は、自律神経を整えたりインナーマッスルを鍛えたりといった効果が期待できます。呼吸法によって得られる効果が異なるので、自身の体調に合ったものを選んで行ってみると良いでしょう。

ヨガのポーズをとりながら呼吸も意識するのが一番良いですが、呼吸法だけを行うだけでも変化を感じることができるはずです。

ヨガ呼吸を行う際の基本姿勢

 

ヨガのポーズには様々な種類がありますが、ここでは基本となる座り方と、呼吸法を行う際の基本姿勢をご紹介いたします。

◯安楽座のポーズ

ヨガを始める前のウォーミングアップなどの際に、基本となる座り方です。
左右の坐骨に均等に体重をのせ、左右のかかとと恥骨を一直線になるようにして腰を立てます。両手を膝の上に添え、背筋を伸ばします。腰が立ちにくい人はお尻の下にブランケットや座布団などを挟んであげると腰が立ちやすくなります。

◯蓮華座(れんげざ)のポーズ

瞑想のためにヨガの呼吸法を行う際に最適なポーズです。
呼吸を行うときは、体の力を抜いてリラックスした姿勢で行うことがポイントです。
座った姿が蓮の花に似ていることから「蓮華座(れんげざ)」と呼ばれます。吸う息を1、吐く息を2の割合にして、心地良い速さでカウントし呼吸の流れを意識しながら呼吸することで、集中力アップにもつながります。

両足を前に伸ばして座ったら、あぐらをかくように、両手で右足を左ももの上にしっかりとのせたら、次に左足も両手で右ももの上にのせます。頭のてっぺんが天井から引っ張られている感覚で、首と背筋をまっすぐに伸ばし、両手をひざの上にのせます。頭・首・背中が一直線になるように意識しましょう。姿勢が整ったら、目を閉じて全身の力を抜きます。

ひざにのせた手は、手のひらを上に向けるとパワーチャージの効果、下に向けるとリラックスの効果があると言われています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

難しいポーズや技に挑戦するのも良いですが、まずはヨガの本質や目的を理解し、基本の呼吸法や姿勢にチャレンジしてみるのも良いですね。

ヨガの歴史は大変古く、その根源に流れる思想を知ると大変奥が深いなと感じます。
日々の生活に、5分でも10分でもヨガの基本の姿勢で呼吸法を試してみたり、瞑想を行う時間を取り入れてみてはいかがでしょうか?

きっと心身ともに良い変化があらわれますよ。

 

 

 

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