痩せてても体脂肪率が高い?!隠れ肥満とは?

「隠れ肥満」という言葉を聞いたことがありますか?
「隠れ肥満」とは、一見して肥満であるようには見えないのに、実際は肥満の状態であることです。外見や体型は肥満ではなく体重も適正範囲内に収まっていますが、筋肉の割合が非常に少なく脂肪の割合が多くなっており、BMI値を算出した際に実質肥満状態となっている状態を「隠れ肥満」といいます。

運動不足や不規則な生活習慣、ハードなダイエットなどにより、特に若い女性に「隠れ肥満」が増えているそうで、京都大学大学院人間・環境学研究科教授 森谷敏夫氏らの研究によると、20代の日本人女性4人に1人がBMI 18.5未満の「やせ(低体重)」と報告されています。

実は、日本の痩せ型の女性の3割~4割は、体脂肪率が高い「隠れ肥満」や「隠れ肥満傾向」にあるとも言われています。

ここでは、隠れ肥満」の判断基準や原因詳しくお伝えし、その問題点や隠れ肥満にならないための対策をお伝えします。痩せているからと見た目や体重だけで安心していては、後で怖いことになるかもしれません。しっかりと隠れ肥満について知り、的確な対策をましょう。 

隠れ肥満(サルコペニア肥満)とは?

隠れ肥満は、別名サルコペニア肥満とも呼ばれています。

「サルコペニア」は、筋肉(サルコ)が減少(ペニア)することを意味しています。見た目は普通でも筋肉量の減少により脂肪の量が相対的に多い状態になり、隠れ肥満になるのです。

具体的に言うと、BMI値(身長と体重から計算するボディー・マス・インデックス)は正常値でも、体脂肪率が男性25%以上、女性30%以上の高数値の人は隠れ肥満です。

見た目を気にする若い女性は、体重を減らすことばかりを気にしてしまい、体脂肪率まで気が回りません。たとえBMI値が分かっていたとしても、体脂肪率までは把握していない場合がほとんどでしょう。BMI値だけでは筋肉質なのか脂肪過多なのか区別できないので、隠れ肥満になっていることに気づかないのです。

「痩せているから健康」「メタボじゃないから大丈夫」は思い違いです。本当に怖いのは隠れ肥満ですので、体脂肪率までしっかりチェックをするようにしましょう。

症状や習慣から隠れ肥満かどうかをチェック!

体脂肪率は、体脂肪が測れる機器がご家庭にあればわかりますが、ジムや医療機関に行かない限りなかなか自分では知る機会がないですよね。

普段の生活では判断できない「隠れ肥満」ですが、「隠れ肥満」の方に多い症状や習慣があります。

簡単にチェックできますので、ひとつの目安として参考にしてみてください。

隠れ肥満度チェックリスト

  • なかなか汗をかかない
  • 普段から積極的な運動はしていない
  • 休日は家にこもりがち
  • 夜更かしをよくする
  • 食事制限で体重を減らすことをしがち
  • 姿勢が悪く、正しい姿勢がキープできない
  • お菓子類の間食が大好き
  • いつもだるかったり疲れやすい
  • 食事は主食のみなどで簡単に済ませがち
  • 太ももやお尻を触ると冷たい

BMI値や外見はやせ型か普通体型な方でも、上記の項目で当てはまるものが多ければ多いほど「隠れ肥満」の可能性が高まります。

隠れ肥満の大きな原因は「筋肉量の低下」にあります。運動不足と栄養の偏りが「筋肉量の低下」を引き起こします。

隠れ肥満にならないためには、太りやすい生活習慣はもちろん、過度なダイエットを避けることです。過度な食事制限は、身体を維持するために必要な栄養素を筋肉からも奪ってしまうため、筋肉がどんどん痩せていきます。

内側も外側も美しくバランスのとれた体型の維持には、健康的な生活と適度な運動が最も基本となります。

隠れ肥満の問題点

隠れ肥満には、肥満とサルコペニア(筋肉減少)両方のリスクがあります。

サルコペニアとは、1989年にアメリカの学術雑誌ではじめて提唱された言葉で、ギリシャ語が語源となっている造語です。

主に加齢により全身の筋肉量と筋力が自然に低下して行き、身体能力が低下した状態を差しますが、加齢以外が原因となって起こる同様の状態の場合もサルペコニアと呼びます。

サルコペニアは、タンパク質の摂取不足と運動量の減少が、新しく生成される筋肉よりも分解される筋肉の方が多くなる状況を引き起こすことで生じます。

 隠れ肥満は、一般的な肥満のリスクと同じように、糖尿病や脂質代謝異常症・高血圧・心筋疾患などの生活習慣病をはじめとする数多くの疾患の原因となる場合があります。

厚生労働省によると、同じBMIの数値でも、どこに脂肪がついているかで健康への危険性は大きく異なってきます。

腰まわりや太ももなど下半身を中心に皮下脂肪が多く溜まっているものの内臓脂肪は少ない「皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)」は大きな問題が無いのに対し、筋肉の内側の腹腔内に脂肪が多く蓄積する内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)の人は、糖尿病・高血圧・脂質代謝異常などを発症する確率が高くなると報告されています。

また、日本職業・災害医学会会誌第64巻第1号「男性労働者の隠れ肥満について」の論文によると、生活習慣病関連因子を比較したところ,血糖,HDLコレステロール(女性のみ)、中性脂肪(女性のみ)、血圧,総コレステロール、LDLコレステロール、HbA1c、遊離脂肪酸(男性のみ)、脈波伝播速度等において、隠れ肥満は健康な人より高い数値が報告されました。

この数値は通常の肥満の人と同等の範囲にあり「隠れ肥満」の方には肥満と同程度の生活習慣病リスクがあることが分かっています。

隠れ肥満に見られる筋肉量の減少=サルコペニア肥満は、加齢や疾患により筋肉量が減少する通常のサルコペニアの危険性を高めます。

つまり、「サルコペニア肥満」の人は一般的な加齢や疾患によるサルコペニアや単なる肥満に比べ、生活機能の低下、転倒、骨折、死亡をきたしやすく、将来的な要介護のリスクが男性で8.7倍,女性で12.0倍に上昇するといいます。転倒のリスクも男性で3.3倍、女性で2.1倍に上昇するうえ、大腿骨近位部の骨折を2.8倍も起こしやすいのです。

それだけではなく、隠れ肥満は脂肪が多いため、通常のサルコペニアより運動機能低下や筋力低下、代謝性疾患の発症リスクが上がると報告もされています。

隠れ肥満の対策

これまでの説明で隠れ肥満(サルコペニア肥満)」が普通の肥満よりも、生活習慣病や将来的な運動機能の低下、骨折のリスクが大きいことが分かっていただけたことでしょう。

このような隠れ肥満(サルコペニア肥満)」にならないように、毎日の生活の中で対策をしっかりと行いましょう。
 

食事

近年多く見られる若い女性の「太りたくない」願望は、カロリーばかり気にする質の悪い食事を助長しています。このことが隠れ肥満になりやすくしているのです。

隠れ肥満防止には、筋肉の材料である良質なタンパク質や、タンパク質を合成するために必要なビタミンやミネラルをとることが重要です。

魚では、マグロ・カツオ・ブリ・イワシ、牛肉ではランプ・モモ、豚肉ではモモ・ヒレなどの赤身と呼ばれる部位は、タンパク質を多く含むだけでなく、効果的に吸収することを助けるミネラルも含むのでおすすめです。

また、細くなりたいからと糖質制限ダイエットを考える人は少なくありません。しかし、糖質の主な役割は、脳や神経の活動を左右するエネルギー源になることです。

「糖質が太る原因だ」といわれる理由は摂り過ぎが原因です。

毎日、バランスのとれた食事を3回食べる事で隠れ肥満は回避できるので、糖質制限ダイエットは止めましょう。

もちろん、その他の食事制限のダイエットや、置き換えやサプリメントなどで手軽に痩せられるような類のものも栄養の偏りの原因になります。健康を保つために避けましょう。
 

運動

筋トレをして筋肉量を増やすことも重要です。

「隠れ肥満」の方は、運動が苦手な方や、家にこもりがちな方など、もともと基礎代謝が著しく低い方も多いです。

また、ダイエットではウォーキングなどの有酸素運動ばかりを取り入れがちですが、それだけではなく、ストレッチ、スクワット、もも上げ、つま先立ちなど筋肉量が多い下半身を中心に鍛えることも大切です

自分にとって5割程度の力で充分ですので、力を入れすぎず、毎日少しずつ続けましょう。

生活習慣の改善

隠れ肥満の20代女性の生活習慣には、朝食が少ない、間食が多い、ビタミンC摂取が少ない、運動をしない、食事が不規則で睡眠時間が長いとの特徴がありました。 
これらを改善するために、3食バランスの良い食事を食べ、早寝早起きをし、こまめに体を動かすなど健康的な規則正しい生活を心がけましょう。
そうすることで、隠れ肥満予防だけではなく、健康的な体も手に入れることができます。
 

まとめ

BMI 18.5未満の「やせ(低体重)」でも体脂肪率が高い場合は隠れ肥満です。隠れ肥満は、肥満のリスクとサルコペニア(筋肉減少)両方のリスクがありとても危険です。そのため3食バランスの良い食事を食べ、早寝早起きをし、こまめに体を動かして、隠れ肥満にならないように注意しましょう。
 

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